風呂水ホースのお湯は思った以上に冷めていた。普通のドラム式洗濯乾燥機で、温水洗浄しています。

家族のアトピーをきっかけに、毎日の洗濯に粉石鹸を併用するようになって、10年ほど経ちます。
ここ3年ほどは、それに加えて、お湯を用いて洗濯しています。

お湯で石けん洗濯してよかったこと

○皮脂汚れがよく落ちる

ワイシャツの衿なんかは気持ちよいほどきれいになります。
これは、お湯でさえあれば他の洗剤でもよく落ちましたので、お湯による効果でしょう。
洗剤の使用量はドラム式なのでもともと少ないのですが、お湯にしてからは、さらに1割ほど少なく済んでいる感覚です。
えりそで専用洗剤と洗濯ブラシを手放しました。

○臭いが軽減する

洗濯物からにおう、部屋干し臭体臭石けん臭がさっぱりします。
除菌・消臭を謳われている洗剤は様々試しましたが、熱と粉石けんに勝るものには未だ出会えていません。
漂白剤も臭いによく効きますが、あまり好きではないのと、洗濯物の色を選ぶため、我が家ではほとんど出番がありません。
(粉石けんも弱アルカリ性のため、中性洗剤に比べたら色褪せは起こります)

お湯で洗濯するようになってから、洗濯後にガッカリすることが減り、洗濯が楽しくなりました

衛生的なお湯をドラム式洗濯機に取り込む、簡単な方法

我が家の洗濯機は、温水機能のないドラム式です。
洗濯機専用の給水栓からも、お湯が出せません。
なので、近くの蛇口でバケツにお湯を受けつつ、洗濯機の風呂水ホースから給水しています。

風呂水ホースでバケツから給湯する

蛇口は、低さ的には浴室の蛇口がよいのですが、我が家の場合、浴室の蛇口にはサーモスタットがついており、洗濯のたびに調節しなければならないのが面倒でした。
洗面台の蛇口にはサーモスタットがついていなかったので、そちらを利用しています。

(洗面台から給水する場合に注意)
バケツの水位面が洗濯機本体より高い位置にならないようにします。
サイフォン現象によりホースからお湯が出続け、水漏れや故障の原因になってしまう恐れがあるからです。

バケツは小ぶりのもの(5.2リットル)を使っています。
少しのお湯で、給水に必要な深さが出せます。

ホースが落ちないよう、洗濯バサミでどこかに一ヶ所固定しています。

給水ホースを洗濯ばさみとタオルで固定する

おすすめできない、我が家の熱い洗濯方法

(以下は悪い例としてご参考にしていただけましたら幸いです。)

我が家では、色褪せやダメージに気をつかうもの以外は、ミヨシの粉石けん『そよ風』で洗っています。

 ○『そよ風』を直接ドラム内の洗濯物の上へふり入れる
 ○給湯温度の設定は60℃
 ○注水すすぎ2回(1回目のみお湯
 ○仕上げ剤はクエン酸系(『arau. アラウ』

という感じです。

水で洗濯していた頃は、粉石けんを、あらかじめボウルに温湯でよく溶かしてから投入していました。
お湯で洗濯すると、その手間がなくなりました

ボウルと泡立て器

取り込むお湯の温度は、洗濯機の耐熱温度や衣類表示に従うべきです。
我が家の洗濯機の説明書には、ふろ水洗濯について、「50℃以上のお湯を使わない」と明記してあります。

風呂水ホース使用時の注意書き

ところが、我が家は60℃で給湯設定したお湯を使っています。
おすすめできない所以はこの温度です。
完全に自己責任です。

給湯温度が60℃に設定されました

肌の弱い家族のため、洗剤のすすぎ残しを極力減らしたく、色々試すうちに、この温度になりました。

給湯器の設定温度とドラム内の洗濯液の温度とを測ってみました。

ドラム式洗濯機で風呂水ホースで汲みあげる前の湯温と、ドラム内の実際の洗濯液の温度を比べた表

呼び水や槽内外へ熱が逃げるのか、給水が終わり洗濯が開始して3分後には、実際の貯め湯温より22℃ほど低い温度で洗濯されていました。

石けん洗濯は20℃以上で効果が現れるといわれます。
この結果をみると、春先のこの時期、汲み取るお湯は42℃以上はあったほうがよさそうです。
最適な取り込み温度は、洗濯機の機種や洗濯物の量・気温によって変わると思います。
逆に夏場は水道水の温度も上がり、例えば東京都では7〜9月は最低水温が20℃を超えますので、20℃洗濯を目指す場合、その時期は常温水で十分でしょう。

洗いモード開始3分後の洗濯物の様子をみてみました。

洗いモード3分後の庫内

50℃設定も60℃設定も、あちこちひっくり返してみても粉石けんの溶け残りは見当たらず、洗濯物は全体に湿ってぬるぬるしています。
粉を直接投入しても、よく溶けていることがわかります。

洗濯機の扉をパカッと開けた瞬間、50℃設定(約26℃)では石けん臭がまんましますが、60℃設定(約36℃)の方は前者ほど石けん臭は感じません。
当たり前ですが、温度が高いほど石けんはよく溶けているようです。

石けん洗濯の時は、すすぎも初回だけお湯にしています。
洗濯物を干した後の手のカピカピ感(?)が違うので、お湯ですすいだ方がよりすすぎ残しが減っていることを実感します。

洗いの時点では石けん臭のあった50℃設定ですが、すすぎでしっかり温度が上がるため、最終的には石けん臭はどちらも、常温洗濯と比較するとほとんど感じられない洗い上がりになります。

給湯50℃

ちなみに、注水すすぎを風呂水モードで行う場合、給水のたびに蛇口を開け閉めしなければならなくて手間です。
我が家の機種の場合、15分間ほどのうちに5回給水するので、その間は何かをしながらも心はバケツに張り付いていなければなりません。
なので、時間がない日は、石けん洗剤は使わず合成洗剤に替え、すすぎは常温水の洗濯機任せにしています。

こんな感じで3年間ほどほぼ毎日60℃設定で風呂水ホース洗濯をしています。
今のところ、給水系の故障などは起こっていません。

除菌効果まで求めるなら60℃のお湯を直にドラムへ流し込む方が確実で、実際そうしていた時期もありますが、労力と洗い上がりとのつりあいを見ながら段々と工程を見直し、現在はふろ水ポンプの力を借りています。

注意点、その他

○給水が終わって給湯器の設定温度を戻した後も、蛇口をひねるとしばらくは熱湯が出ます。家族が思わぬ火傷をしないよう、水になるまで流してからその場を離れるようにしています。

○洗濯機メーカーや衣類の洗濯表示の指定を守りましょう。

石けん洗剤だけではなく合成洗剤をお使いになる場合でも、お湯洗濯は手軽な割に効果があります。
(もちろん、60℃まで上げずとも十分汚れは落ちます。)
お洗濯でお悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか。

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