3月初めにトウモロコシ(ゴールドラッシュ)の種をまきました。
6月初めに初収穫にこぎつけました。
トウモロコシの栽培イメージ
シェア畑の4番畝(うね)の作付け品目は、選択制でした。
ジャガイモかトウモロコシかを選べました。
虫が怖い私は迷いました。
どちらも虫の巣窟になりそうだな・・・掘って最後におののくか、目線の高さで毎度おののくかの違いでしかない。
だったら毎度小刻みにおののく方が心臓に優しいかしら、と考え、地表で成長するトウモロコシを選びました。
こんな理由で選んでしまいトウモロコシには申し訳ありませんが、人生初のトウモロコシ栽培を3月初旬にスタートしました。
種をまく2週間前に、牛ふんと油かすで土づくりをしました。
2週間後、黒マルチに空けた6つの穴に、種をそれぞれ4粒ずつ埋めました。
うまくいけば合計6本のトウモロコシができる算段です。
アブラムシ対策
これまで他の作物が散々アブラムシにやられてきたため、今回は初めから策を講じてみました。
アブラムシはキラキラしたものを嫌う習性があるそうです。
そこで、家にあったアルミの食器棚シートを畝の両側に張ってみました。
食器棚シートをUピンで抑えていたら、数日後にそこから破れてきてしまいました。
補強のため、家にあったアルミのテープを上から貼りました。
これで破けなくなりました。
補強は、裏側からガムテープでもよさそうです。
この食器棚シートのおかげか、今のところアブラムシの被害には遭っていません。
見本区画のトウモロコシは黒いアブラムシがついたとアドバイザーさんから伺ったので、アルミシートの効果は少なからずあるのではないかな、と思います。
アワノメイガ対策
トウモロコシには「アワノメイガ」という蛾の幼虫が付くそうです。
この幼虫は、株の先端に咲く雄花に誘われて侵入し、茎の中をとおって実まで到達して内側から食べ散らかすらしい。
ぞぞぞ・・・。
めくってみたらコンニチハ系ですか。
無農薬でこんなのに太刀打ちできる気がしません。
種まきを3月初めにした
調べてみると、アワノメイガの産卵は6月中旬から始まり7月中旬が最盛期だそう。
(参照サイト:長野県農業関係試験場様)
https://www.agries-nagano.jp/pest/128.html
つまり、6月中旬までにトウモロコシの収穫を終えてしまえば被害に遭う率が下がる、ということでしょう。
ゴールドラッシュの熟期は種まきから数えて83〜84日なので、種まきを3月中旬までに終えておけばアワノメイガの大発生は免れるでしょう。
そんなわけで、シェア畑の「畑しごとカレンダー」では3月初めから種まきが推奨されていました。
私もそれに習って、3月初めに種まきをしました。
私の住む地域では、3月はまだ、最低気温が2℃を下回る日もありました。
トウモロコシは高温を好みますので、保温のため、ビニールトンネルをかけました。
ビニールトンネルは、株の頭がつっかえた4月の終わりまで、かけっぱなしにしていました。
雄花を切り取った
6本の雄花を、咲いた順に切り取ってしまいました。
雄花がなければ虫も呼び寄せないということで、アワノメイガ対策のひとつです。
その際、切り取った雄花で人工受粉をするのですが、その加減がよくわからない。
確かに人工受粉したはずの雌花の絹糸(ヒゲ)なのに、数日後に見てみると、茶色ではなくまだ青々としている部分を発見したりします。
あれ、ここだけ花粉付かなかったかしら?と心配になり、再度受粉させてみたりして。
雌花がなかなか出ない株なんかもあって、なんだか受粉作業にキリが無いわりに、雄花はどんどん切り取られて(虫には絶対来て欲しく無いからバッサバッサ切る)。
花粉の素がなくなってしまうという。
結局、雄花の最後の一本は、保険のため、長らく残してしまいました。
最後、花粉ももうほとんど出なかったです。
来年またトウモロコシを栽培するとしたら、栽培する6本以外に、畝の隅っこにでも1本、花粉用の株を育てておこうかな。
種の発芽率はとてもよかったので、24粒のうち2粒くらいそちらにまわしても大丈夫な気がします。
その株だけ、種まきは10日間くらい遅らせて。(絹糸を発見した日づけに、最初の1本と最後の1本とでそれくらいの差があったから)
こういう事はアドバイザーさんに要相談ですけれども。
そんなこんなで、今のところ、無農薬ながらアワノメイガの被害はゼロです。
鳥害対策
雌花が出る頃になると、カラス対策をしました。
畝の周りを防虫ネットでぐるっと囲みました。
ワイヤーで支柱に防虫ネットを固定しました。
ワイヤーの先端はフック状に曲げて、防虫ネットを引っ掛ける感じにしました。
防虫ネットをフックから外したら簡単に上げ下げができます。
収穫の時に便利でした。
昨年は、他の区画のトウモロコシがカラスに荒らされているのを散見しました。
今年、畑を引越しして以来、カラス自体をあまり見かけません。
アドバイザーさんが、畑の天井全体にテグスを張り巡らせてくださったそうです。
なるほど、カラスを見ないのはこのおかげなのですね。
ありがたいことです。
倒伏対策
種まきから一ヶ月後、1本の株が根っこから倒れていました。
風でビニールトンネルが押されて倒れたのかな??
ビニールトンネルがたるんでいたので、きつく張り直しました。
間引きをする前でよかったです。
このあと1本に間引きするのにはちょっとした勇気がいりました。
トウモロコシは上背に比べて根が浅いため、倒伏しやすいそうです。
そのため株元に土寄せをするのですが、マルチの隙間から盛るのが難しかったというか、これで合ってる??という感じでした。
その後、支えのため、1株1株に150cmの支柱を立てました。
たった6株だけだからできました。
この方法の前には、麻紐を使った倒伏対策をしていたのですが、麻紐の張り具合がよくわからず。
締め付けすぎないように張ったらグラグラしてしまって。
けっきょく、1本1本支柱を立てる、前の写真の方法に変えました。
3月に種まきをして6月に収穫するので、台風にも遭わず。
株が倒れることは以降ありませんでした。
収穫適期
雌花のヒゲが茶色くなってきて、そろそろ収穫です。
見た目で判断する方法
収穫の目安は、教科書には、皮の上から触ってみて実がつまっている、ひげ全体がこげ茶色になってきたら、などと書かれていましたが、触っても色を見てもなんだかよくわかりません。
上の写真の(5月30日)の時期でもヒゲ全体が茶色くなったような気がしていました。
でも本当はその1週間後(6月7日)が収穫適期の色なんですね。
後から写真で比較してみてやっと「ああそうだったのね」とわかった次第です。
簡単な計算で求める方法
ゴールドラッシュの収穫適期は以下の2点でも測ることができます。
数字で出るので、私にとってはこちらの方がわかりやすかったです。
- 種まきした日から83〜84日後
- 雌花の絹糸(けんし)が出た日から、積算温度が450〜460℃
参照サイト:e-種や様
https://www.e-taneya.com/site/tokushu/yasaishu/sakata-goldrush.html
種まきした日から83〜84日後
種まきした日から数えてみると、83日後は3/6→5/28。
これを計算した日はすでに6月でしたので、焦りました。
そこで、積算温度の方もみてみることにしました。
雌花の絹糸(けんし)が出た日から、積算温度が450〜460℃
積算温度というのは、毎日の平均気温を足していった値です。
過去の平均気温は、気象庁のサイトでわかります。
「地点」・「年」・「月」を選択して、データの種類は「◯◯◯◯年◯月の日ごとの値を表示」をクリックすると出てきます。
絹糸を確認した日付を、至近の葉っぱにペンで直接メモしておいたところ、後々わかりやすかったです。
絹糸を確認した日からスタートして本日まで、平均気温をひたすら足していくと、386.6℃。
この計算ですと、ここ数日の平均気温が23℃だとして、450℃まであと2〜3日で収穫適期となるようです。
が、そもそも、私が絹糸を確認した日と実際に絹糸が出てきた日との間に数日間のズレがあるかもしれません。
毎日畑に行っているわけではないので。
私の場合ですと最大で5日間絹糸抽出日が早まる可能性があり、となるともう既に1〜2日ほど遅れを取っているかもしれません。
そんな細かいこといってないで試しに取ってみればいいじゃない、となるところですが、成長を支配しているのが積算温度っていうところがなんだか不思議で、どこにセンサーがあるのかな?本当にそのとおりになっているのかな??と積算温度法に対する好奇心が抑えられません。
あとは、一番甘くておいしい日のトウモロコシを食べたい!という食い意地ですね。トウモロコシはおいしく収穫できる期間が3日間と短いそうで、できればピンポイントで的中させたいところです。
もしかしたらちょっと早取りになってしまうかもしれないけれど、遅れるよりはいいだろうと、一番早く絹糸が出ていた1本を収穫しに行ってまいりました。
収穫は早朝に
積算温度を調べた日、翌日に収穫しようと決めて床につきました。
早朝に収穫するのが一番甘いそうです。
早朝だなんて、起きられるかしら・・・起きられた時間でいいや、と目覚ましもかけずに就寝しました。
ところが翌朝ぱっちり5:00に目が覚めました。
老いててよかった。
早朝6:00前、自転車こぎこぎ畑に到着しました。
一息つこうとお茶を飲もうとして、マスクの上から飲んでしまいプチ惨事に。
ちょっと、落ち着こう。
積算気温386.6℃以上464.6℃以下の1本を、少しだけ剥いてみたのが↓こちら↓
おおっ。
先端まで実が入っているようです。
下に向けてポキっと折って、折り取れなかった部分を左右に振ったら、簡単に収穫できました。
ヤングコーンも2本収穫しました。
さっさと帰宅しようと自転車にまたがるも、鍵をさしておらずビーンとなってしまいました。
トウモロコシって奴はなにか私を急かします。
ちょっと落ち着こう。
帰宅して、さっそく調理しました。
トウモロコシは、1枚皮を残して、沸騰しない程度の熱湯で3分間茹でました。
剥いてみたら、虫食いも歯抜けもなく、360度ぴっちり実が詰まっていました。
可食部分は18cmほどで、市販のものより小ぶりです。
小ぶりなのは追肥が遅かったからかな。
下の方の葉が枯れていたしな。
4人家族で4等分して、私は先端をいただきました。
あまーい。
プチプチで、皮が柔らかい。
これがとれたてトウモロコシか・・・。
すごいよ、ゴールドラッシュ。
ヤングコーンの方は、皮付きのままグリルで焼いてみました。
穂先をアルミホイルで覆って、魚焼きグリルで10分間。
熱々をいただきました。
これは普通にヤングコーンでした。
コリコリしていておいしい。
とれたてトウモロコシとヤングコーン、休日の朝ごはんのよい彩りになりました。
あと5本、楽しみです。
けっきょく、収穫日に迷ったら、積算温度で計算するといいかも
今回、収穫日はベストだったんじゃないかな。
“種まきの日基準”だと、83〜84日を超えて93日目だったこの1本は過熟も過熟なはずですが、食べた感じはそうでもない。
こちらの基準は本当に目安ですね。収穫開始できる日、と、収穫に適した日、との違いなのかな。
絹糸の抽出日さえわかれば、“積算温度基準”の方が実態に即してるように思いました。
計算ではなく見て触って収穫適期が判断できる方を尊敬する次第です。
トウモロコシを育ててみて
初期のころ、間引きのため根本からカットしたはずの切り株から、新しく芽が萌え出していました。
イネ科の作物を栽培したのは初めてなのですが、強いんだなーと思いました。
シェア畑の作付けの選択は、「初心者向け」と「チャレンジ」とにレベルが分かれています。
トウモロコシは「チャレンジ」の品目でした。
「チャレンジ」とはいえ、3月まきだと虫と風の被害は少ないし、収穫時期の見極めは分からなければ足し算で出せるし、そこまで難しくはなかったように思います。
(よっぽどキク科の春菊やレタスの方が自分にとっては難しいです。)
私にとってトウモロコシはお店で買うものでしたが、今回イネ科の強さに力を借りて、初心者ながらおいしいトウモロコシを作ることができ、とても嬉しいです。残りの5本も粒ぞろいで収穫できますように。
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